学科トピックス
2025.04.23
LCガイダンスゼミナール・新入生歓迎会が開催されました
2025年4月19日(土),文化学科の新入生を対象に,中央図書館多目的ホールでLCガイダンスゼミナールが開催されました。
LCガイダンスゼミナールは,入学後間もない新入生に「文化学科で何を,いかに学ぶのか」を知ってもらうために毎年この時期に行われていて,ことしは「文化学科で学ぶ<感情>」をテーマに,朝から夕方まで開催されました。
まず,飯泉佑介先生(哲学)の司会進行のもと,竹花洋佑先生(哲学)と大上 渉先生(心理学)が,「感情」をテーマにミニ講義を行いました。
竹花先生は,哲学において感情がどのように問われてきたのかを,スポーツに伴う感情,悲しみ,共感というトピックごとに近代哲学者たちの記述からひもといたうえで,「理性-感情」という常識的な図式を疑うよう,新入生に考察を促しました。
一方,大上先生は,心理学における感情の定義・種類・表れ方を挙げたうえで,感情の機能として恐怖時の視野狭窄(視野が狭くなること)や,自分や周囲の人たちの感情を察知し,コントロールしたり共感したりする能力である情動的知性について,先生自身の研究成果も交えて紹介しました。
ミニ講義終了後は,司会の飯泉先生から「多くの人の感情を動かした出来事を事例に,感情の良い面・悪い面について考えたうえで,感情が存在することの意義」についての課題が示されました。1年生の基礎演習のゼミ単位で課題に取り組む時間が,昼食を含め約4時間与えられました。
上級生のサポーターの助言のもと,班ごとに図書館内で文献を探索したり,意見を出し合ったりして資料にまとめたのち,午後3時から各班が発表しました。新入生たちは限られた時間のなか精いっぱい準備して,コロナ禍や東京五輪・パラリンピック(2021年),戦争,銃殺事件,映画,SNS,災害支援などの事例を挙げて,それぞれ感情の意義を堂々と発表しました。発表後には,聴いていた学生や先生たちから鋭い質問やコメントが飛び交い,熱い議論が交わされました。
大学入試までとは異なり,大学での学問は,絶対的な正解のない問いに対していかに考えて論を組み立てるのかが重要となります。ガイダンスゼミナールを通して学問の深淵の片鱗を知り,それを追究する知的な楽しさを少しでも実感していただき,これからの学びに活かされることを期待しています。
ガイダンスゼミナールの終了後には,会場を第二食堂(学而会館)に移して,新入生歓迎会が行われました。新入生たちは終日ハードな学びを終えて空腹そのもの。美味しい食事をほおばりながら,難解な問いに向き合った仲間たちと楽しく懇談して,貴重な友人づくりの場になっていたと同時に,上級生の先輩や興味のある分野の先生たちと話す光景もみられ,楽しい時間はあっという間に過ぎました。
文化学科では4年間を通して,同じ学年の学生が一堂に会する機会はほとんどありません。今回のガイダンスゼミナールや新入生歓迎会が,その後の学生生活の励みになれば幸いです。
新入生の皆様,お疲れ様でした。そして,先輩として終日やさしく新入生をサポートしていただいた上級生の皆様,本当にありがとうございました。
LCガイダンスゼミナールは,入学後間もない新入生に「文化学科で何を,いかに学ぶのか」を知ってもらうために毎年この時期に行われていて,ことしは「文化学科で学ぶ<感情>」をテーマに,朝から夕方まで開催されました。
まず,飯泉佑介先生(哲学)の司会進行のもと,竹花洋佑先生(哲学)と大上 渉先生(心理学)が,「感情」をテーマにミニ講義を行いました。
竹花先生は,哲学において感情がどのように問われてきたのかを,スポーツに伴う感情,悲しみ,共感というトピックごとに近代哲学者たちの記述からひもといたうえで,「理性-感情」という常識的な図式を疑うよう,新入生に考察を促しました。
一方,大上先生は,心理学における感情の定義・種類・表れ方を挙げたうえで,感情の機能として恐怖時の視野狭窄(視野が狭くなること)や,自分や周囲の人たちの感情を察知し,コントロールしたり共感したりする能力である情動的知性について,先生自身の研究成果も交えて紹介しました。
ミニ講義終了後は,司会の飯泉先生から「多くの人の感情を動かした出来事を事例に,感情の良い面・悪い面について考えたうえで,感情が存在することの意義」についての課題が示されました。1年生の基礎演習のゼミ単位で課題に取り組む時間が,昼食を含め約4時間与えられました。
上級生のサポーターの助言のもと,班ごとに図書館内で文献を探索したり,意見を出し合ったりして資料にまとめたのち,午後3時から各班が発表しました。新入生たちは限られた時間のなか精いっぱい準備して,コロナ禍や東京五輪・パラリンピック(2021年),戦争,銃殺事件,映画,SNS,災害支援などの事例を挙げて,それぞれ感情の意義を堂々と発表しました。発表後には,聴いていた学生や先生たちから鋭い質問やコメントが飛び交い,熱い議論が交わされました。
大学入試までとは異なり,大学での学問は,絶対的な正解のない問いに対していかに考えて論を組み立てるのかが重要となります。ガイダンスゼミナールを通して学問の深淵の片鱗を知り,それを追究する知的な楽しさを少しでも実感していただき,これからの学びに活かされることを期待しています。
ガイダンスゼミナールの終了後には,会場を第二食堂(学而会館)に移して,新入生歓迎会が行われました。新入生たちは終日ハードな学びを終えて空腹そのもの。美味しい食事をほおばりながら,難解な問いに向き合った仲間たちと楽しく懇談して,貴重な友人づくりの場になっていたと同時に,上級生の先輩や興味のある分野の先生たちと話す光景もみられ,楽しい時間はあっという間に過ぎました。
文化学科では4年間を通して,同じ学年の学生が一堂に会する機会はほとんどありません。今回のガイダンスゼミナールや新入生歓迎会が,その後の学生生活の励みになれば幸いです。
新入生の皆様,お疲れ様でした。そして,先輩として終日やさしく新入生をサポートしていただいた上級生の皆様,本当にありがとうございました。
(ガイダンスゼミナール終了後)