学科トピックス
2024.10.27
第26回七隈史学会の開催報告です!(日本史部会編)
日本史教員の山田です。9月28日(土)・29日(日)に本学で開催されました「第26回 七隈史学会大会」の開催報告、第2弾の今回は、日本史部会から提供いただいたレポートを掲載します!
日本史専修M2の小野本です。2024年9月28日(土)・29日(日)に七隈史学会大会第26回大会が開催されました。今回は、28日に行われた日本史部会の様子をお伝えします。
日本史部会のトップバッターを務めたのは、福岡大学大学院修士2年で近代史専攻の竹内志那さんです。「昭和期の軍神の変容―軍神から見る死生観の変化―」という題目でご報告いただきました。軍神とは、戦争で亡くなった軍人を神格化する表現として、20世紀初頭の日露戦争を契機に登場したものとされています。竹内さんは、従来の研究では取り上げられる事が少なかった昭和期の軍神に注目し、当時の人々の死生観や戦争に対する認識について研究なさっています。
次は、福岡大学大学院博士課程の吉村和彦さんによる「満洲における転向知識人の同世代的共通性―農民作家島木健作の満洲関連作品の分析―」です。吉村さんは、近代史を専攻し、福岡大学大学院で研究に取り組んでいます。今回ご報告いただいたのは、転向作家として知られる島木健作の思想的内実を主として、日本の転向知識人と満洲での他民族との関係についての研究成果です。
日本史部会のトップバッターを務めたのは、福岡大学大学院修士2年で近代史専攻の竹内志那さんです。「昭和期の軍神の変容―軍神から見る死生観の変化―」という題目でご報告いただきました。軍神とは、戦争で亡くなった軍人を神格化する表現として、20世紀初頭の日露戦争を契機に登場したものとされています。竹内さんは、従来の研究では取り上げられる事が少なかった昭和期の軍神に注目し、当時の人々の死生観や戦争に対する認識について研究なさっています。
次は、福岡大学大学院博士課程の吉村和彦さんによる「満洲における転向知識人の同世代的共通性―農民作家島木健作の満洲関連作品の分析―」です。吉村さんは、近代史を専攻し、福岡大学大学院で研究に取り組んでいます。今回ご報告いただいたのは、転向作家として知られる島木健作の思想的内実を主として、日本の転向知識人と満洲での他民族との関係についての研究成果です。
午後の部は、藤立紘輝さんの「16世紀後半の北部九州情勢と太宰府天満宮留守職」から始まりました。藤立さんは、九州大学大学院で戦国期の北部九州の寺社と地域権力の関係について研究を進められています。戦国期の太宰府天満宮では、留守職(実質的に宮司職)をめぐって有力社家の大鳥居氏と小鳥居氏が対立し、ここに地域権力同士の政治的抗争も絡んでいくようになります。藤立さんのご報告は、16世紀後半の北部九州情勢の変動と留守職をめぐる神社内部の分裂がどのように展開していったのか、という点について検討されたものでした。
午後の部の2番手は、関西学院千里国際中等高等部の菊池康貴さんの「観応擾乱期における南朝皇族に関する一考察―東北・関東地方を題材として―」です。菊池さんは、足利尊氏・直義兄弟が対立した観応擾乱期における南朝皇族の動向に注目し、南朝方が構築しようとしていた政治体制について、新しい見解を提示されました。
日本史部会最後の報告は、佐々木颯人さんによる「文化度朝鮮通信使易地聘礼にともなう萩藩の上使・幕府役人接待と簡易省弊方針」です。内容は、文化度朝鮮通信使(1811年)にともない対馬まで往来することとなった幕府役人に対する萩藩の接待について、その実態を検討なさったものです。佐々木さんは、現在対馬市教育委員会で学芸員として活躍する一方で、福岡大学大学院博士後期課程に籍を置き、研究活動をされています。
午後の部の2番手は、関西学院千里国際中等高等部の菊池康貴さんの「観応擾乱期における南朝皇族に関する一考察―東北・関東地方を題材として―」です。菊池さんは、足利尊氏・直義兄弟が対立した観応擾乱期における南朝皇族の動向に注目し、南朝方が構築しようとしていた政治体制について、新しい見解を提示されました。
日本史部会最後の報告は、佐々木颯人さんによる「文化度朝鮮通信使易地聘礼にともなう萩藩の上使・幕府役人接待と簡易省弊方針」です。内容は、文化度朝鮮通信使(1811年)にともない対馬まで往来することとなった幕府役人に対する萩藩の接待について、その実態を検討なさったものです。佐々木さんは、現在対馬市教育委員会で学芸員として活躍する一方で、福岡大学大学院博士後期課程に籍を置き、研究活動をされています。
以上、初日の日本史部会の様子をお伝えしました。今年度の日本史部会は対面方式で行い、たいへん盛況なものとなりました。ご参加いただいた皆さま、ご登壇いただきました報告者の皆さま、まことにありがとうございました。また、運営に携わられた先生方・院生・学生委員の皆さま、お疲れさまでした。
日本史専修M2 小野本 慎
日本史専修M2 小野本 慎