学生の声
こんな学科、こんなゼミです
卒業生の声
- 宮崎僚子
- 論理的思考力、文章表現力、国語科教員、日本語教員、信頼できる友人、尊敬する師。この六つは私がこの四年間で得たものです。まず、最初の二つ。卒業論文やレポートなど、この四年間で書いた文章は数知れず。気がつくとこの二つが身に付いていた、と思います。おかげで、就職活動のの際に苦労せずに済みました。履歴書もエントリーシートも作文も、自分の考えを文章で表現するということに関しては、大した苦もなくすらすらとできたように思います。日本語日本文学科の学生で良かったと思った瞬間でした。次の二つは資格に関することです。日本語日本文学科ではこの二つの資格を取得することができます。(そういえば、教育実習で担当教諭から初めて誉められたのも、指導案の文章力だったような気がします)。そして、最後の二つ。日本語日本文学科は他の学部、学科に比べて格段に学生が少ないところです。だから、自然と学科全体の人と顔見知りになります。仲良くなることができます。大勢の学生がいる福大の中で、ふと自分が埋没してしまいそうだと思ったとき、私には友人達がいました。今の私がいるのは友人達のおかげです。尊敬する師に関しては、皆さんが御自分の目で確かめてください。きっと、納得されると思います。
ゼミの紹介
- 宇都宮陽一(近代語演習 山縣ゼミ)
- 山縣ゼミでは室町時代の資料「天草版平家物語」(1592年成立)について、鎌倉時代の平家物語の本文と比較し、言葉の相違に注目し、時代的な言葉の変遷について考えていきます。具体的には、毎回、担当する範囲の中で疑問を感じた言葉について調べ、先生の指導を受けて、発表します。発表では先生の解説・指導だけでなく、解釈が難しい言葉や表現に対してゼミ生皆で考えることもあり、言葉の変遷について理解を深めることができます。言葉の時代的な変遷を考える方法は、室町時代の言葉だけでなく、方言を含め古代から現代までの言葉を研究していく上で重要な力となってきます。その基盤をこのゼミでは学ぶことができます。
-
- 佐藤もも(現代語演習 江口ゼミ)
- 私たち、江口セミは今自分たちが話している「日本語」という言語を客観的に分析しています。知っている言葉なのに新発見の連続で、毎回ワクワクトキドキです。例えは、「~よる」「~ とる」は皆さんも博多弁で使っていますよね?「雨が降りよる」「雨が降っとる」はどう違いますか?こういうことを自分たちで分析していくのです。また、飲み会大好きで、飲み会では皆本気(まじ)です。でも勉強になると、並外れた集中力と団結力で、いい緊張感の中で授業を受けており、「メリハリのあるゼミ」として有名です。担当の江口先生はとても優しくユーモアのある先生なのですが、ゼミの時には厳しくご指導していただいています。そんな先生のもと、日々勉学と飲み会に励んでいます。興味がある方はぜひどうぞ!
-
- 猪原由貴(古典文学演習 高橋ゼミ)
- 高橋ゼミでは井原西鶴の『懐硯』を題材に演習を行います。『懐硯』はひと続きの短編集で、今の私たちが読んでも面白いと思える作品です。演習の形式としては、一話ずつ担当を決め、まず江戸時代の字を現代の字に翻字することから始めます。辞書を片手にじっくりと解読し、作品を解釈してゆくと、自然と読めるようになってきます。さらに辞書や注釈書を使いながら、新たに語釈や通釈を作ってゆく過程では自分の知識が増えてゆくのを感じます。作品とその背景にある江戸の町人の生活、武士の風習、出版物の流行などにも目を向けています。平安、鎌倉などとは異なり、今まであまり知る機会のなかった江戸の世界をのぞいてみたい方にはお勧めのゼミです。
-
- 三浦 優(近代文学演習 永井ゼミ)
- 「桜の森の秘密とは何か」「男が得た欲望とは何だったのか」僕が取り上げた作品のテーマはこれでした。永井ゼミでは近現代の短編小説を取り上げて、一つのテーマを決定し、そのテーマに沿って自分の論を展開させていきます。そして、先行研究を読み、自分の論を補強し、結論を導き出すのです。発表の時間は自分が作ったレジュメをもとに、質疑応答の時間となり、ここで自分以外の人の意見を聴くことによって、自分の論の足りないところ、気付かなかった新たな一面を発見したりすることができます。また、教室の様子も、永井先生のもと明るい雰囲気で行われるので有意義な時間を毎週過ごすことができます。小説が好きで、その作品を読み解いてみたいという方にはお勧めします。
↑