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歴史学科

学科トピックス

2024.12.17

七隈史学会編の学術論集が刊行されました!

こんにちは、日本史教員の山田です。12月も後半に入りました。1年が過ぎるのは、本当に早いものです。いや~、もう、早すぎますっ!

さて、今日は、歴史学科の教員・大学院生・学部生・卒業生を中心に運営される学術学会「七隈史学会」が編者となり、まとめられた論集『室町九州の紛争・秩序・外交』(戎光祥出版、2024年)を紹介します。11月初旬に刊行された一書で、ちょうど12月14日付『西日本新聞』朝刊で少しご紹介いただいたところです。

ここ20年ほどで室町時代の研究は、政治史・文化史・経済史といった分野で大きく進展しています。しかし、九州を舞台とする研究はどうでしょうか。じつは最近は停滞気味で、あまり進展がみられません。でも、九州はアジア世界への玄関口にして、アジアと列島社会の中心であった京都の中間に位置する重要な地域のはず。このままいいのだろうか…。そうした現状を踏まえ、まずは中世後期の九州政治史の研究から進めてみようじゃないか、ということになり、昨年9月の第25回七隈史学会大会日本史部会で特集「九州の「室町時代」」が開催されました。その様子は、本ホームページが立ち上がるまで使用していた「歴史学科ブログ」にレポートされています。

http://blog.livedoor.jp/history7790/archives/5468659.html

そして、それから1年ちょっとたって、それらの研究報告とシンポジウムの内容を広く世に示そう、ということでまとめられた論集が、今回刊行された『室町九州の紛争・秩序・外交』です。まずは室町時代の九州政治史をアップデートしていこう、ということで、山田もがんばって論文執筆と編集にとり組みました!また、九州内外の気鋭の研究者の皆さんに加えて、歴史学科出身の野下さん、小澤さんから力のこもった論文をご寄稿いただいています!!その内容や刊行情報については、下記リンクからご確認ください。

https://www.ebisukosyo.co.jp/item/750/

ここのところ停滞していた九州中世史研究に一石を投じ、その再起動のスイッチの役目を果たすことが、この論集のもっとも狙いとするところです。そして、福岡大学人文学部歴史学科出身の研究者が、その研究推進の担い手となっていくといいな、と願っています。ということで、書店や図書館で見かけたら、ぜひ手にとってみてください!